調香師の香水手帖 ”Blue Violet”
青色は遠くからやってくる。
青い香気物質もゆっくり飛んでくる。
小さなスミレの花を嗅いでみると
紫色の虹のように香る。
神経を尖らせないと見逃してしまうくらい繊細な香気だ。
青紫色を熟成香水で作るには
白とピンクと黄色の花、
ジャスミン、チュベローズ、ライラック、ローズ、イランイラン、ナルシスなどに
グリーンの葉と根をブレンドして
7年以上熟成させる。
約5年以上経過しないと青い色の香りの表現は出来ない。
ゆっくり待たないと特別な香りは生まれない。
熟成香水は、ムエットにつけて嗅いでも良さは分かりにくい。
天然物だけで熟成された香りは、
肌につけて官能することで
特別なその人だけの香りに変化する。
イオン化された水に反応して、
それぞれの香りと体温により生まれてくる。
自分の肌に乗せて、最も落ち着いたお休み前に。
あなただけの特別な香り、
青色の夢と共にお休みください。
マコト虫
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